球技の苦手な僕は、格闘技に明け暮れました
昔からスポーツはあまり得意な方ではありませんでした。それどころか、時には「運痴」などとも呼ばれた事があります。ずいぶん汚い言い方ですが、ようするに「音痴」の運動版とでも言いましょうか。
でも自分自身では、それほど「運痴」ではないと思っているのですが。ただ、球技に関しては、これははっきり言って、からきしダメでしたね。仲間と息を合わせる事がどうしてもできなかった。個人プレイで回りに迷惑をかけっぱなしです。
ですから球技大会でサッカーなどをする時は、「頼むからそこに立っているだけでいいから」と言われたものです。ほら、こうした球技大会というのは、クラス全員参加が条件ですから、下手だからと言って一人でも出場しない生徒がいると、そのクラスは負けになる。だからみんな必死で欠場者を出さないようにするわけなのですね。
ところでこんな「運痴」の僕でしたが、何を血迷ったのか、中学に入ると野球部に入ってしまったのです。うちの中学の野球部は関東大会にも出場するような、いわば野球の名門校でした。同級生の中には、実際にプロに行った生徒もいます。それまでロクに野球などやった経験もない僕などが入っていいところではなかったのです。
案の定、僕はレギュラーになれるどころか、練習試合にすら出してもらえなかった。まあ、当然ですが。万年ボール拾いです。それだけしかやる事がなかった。そんなことでしたから、僕はたった一年間で野球部を去ったのでした。
ところで、スポーツというにはあまりにも極端なのですが、僕は格闘技が大好きです。やるのも見るのも。小学校、中学校、そして高校と、僕はこの格闘技に明け暮れていました。僕が手を出した格闘技はけっこうあります。空手、柔道、拳法、合気道、キックボクシング……。まあ、すべてにおいて有段者だったわけではありませんが、自分ではかなりいいところまでいったのではないかと思っています。だいたいのことは分かりますから。ただ、それはあくまでも三十年も昔のことですから、今やれと言われても困ってしまうのですが。今はもっぱら見る方が専門ですね。

